生後半年ほどたつと、赤ちゃんの離乳食がスタートします。「どうやって進めればいいの?」「量はどれくらいあげればいい?」と悩む人も多いはず。そこで、この記事では離乳食の進め方についてポイントを紹介します!
離乳食はいつから始める?覚えておきたい目安4つ
離乳食を始めるタイミングはだいたい5・6ヶ月頃。
赤ちゃん自身が離乳食を受け入れる準備を整えたタイミングで行います。
覚えておきたい目安は以下の4つです。
それぞれ詳しく紹介します。
①首が座っていて寝返りもできる
縦抱っこができて、しっかり自分で頭を支えられることが目安。
うつ伏せになったときにしっかり頭を起こせる状態です。
②手で支えてあげるとお座りができる
まだ完全に腰が座っていない時期ではありますが、手で支えてお座りができるのは上半身がしっかりとしてきたサインです。
③食べ物に興味が出てくる
大人の食事をじっと見つめていたり、モグモグと口を動かしているのは食べ物に興味が湧いてきたサイン。
よだれの量が増えてくるのも目安として挙げられます。
④唇にスプーンを乗せても押し返さない
赤ちゃんには生まれつき、生きていく上では欠かせない「哺乳反射」が備わっています。
哺乳反射がしっかりとあるうちは、唇にスプーンを乗せると舌で押し返してしまいます。
スプーンなどを押し返さなくなれば哺乳反射が少なくなってきたサインです。食べる準備が整ってきていますね。
離乳食を始めるときの注意点
離乳食を始めるときには注意するポイントもあります。
赤ちゃんのためにも必ず覚えておきましょう。
新しい食材は午前中・赤ちゃんの機嫌がいいときにあげよう
新しい食材を始める際は午前中、病院の空いている時間に行いましょう。
これはアレルギー反応が出た際にすぐに病院を受診することができるためです。
また赤ちゃんの機嫌がいいときにあげることも大切です。
満1歳までのはちみつの使用は厳禁!
はちみつには「乳児ボツリヌス症」感染の恐れがあります。
満1歳まで、絶対にあげてはいけません。親族などが誤ってあげてしまうこともないよう徹底しましょう。
たくさん食べさせすぎない!適量を守ろう
離乳食をパクパク食べてくれる赤ちゃんだと「もっと食べたい」というアピールもしてくるでしょう。
しかしまだまだ赤ちゃんの内臓機能は未熟です。
食べ過ぎることで下痢になってしまったり、体に負担がかかります。適量を守ることを心がけましょう。
最初は調味料を使わず素材の味を味わってもらおう
特に離乳食初期の段階では、調味料は必要ありません。
段階を踏んでいくにつれて調味料も使用できるようにはなってきますが、薄味で、素材の味を損なわないよう気をつけましょう。
衛生管理は徹底!必ず火を通して
赤ちゃんは細菌に対する抵抗力が大人よりも格段に弱いです。
衛生管理は徹底するようにしましょう。使用する食材にも必ずしっかり火を通すようにします。
離乳食の進め方!5・6ヶ月〜1歳半までの4段階
離乳食は
こちらの4段階に分けられます。
それぞれの段階でどのように離乳食を進めていくのが紹介していきます。
【離乳食初期】5・6ヶ月…ゴックン期
初日は10倍がゆを小さじ一杯から始めます。
赤ちゃんが慣れてきたら、量を少しずつ増やしていきましょう。
赤ちゃんの体調に変化がなく元気なようなら、徐々に新しい食材にも挑戦していきます。
新しい食材は1日に1種類だけ試すようにします。
頻度 | 1日1回・午前中→1ヶ月たったら午前・午後の2回にしてもOK |
目的 | 離乳食を飲み込むことに慣れる・舌触りや味に慣れる |
母乳・ミルク | 赤ちゃんが欲しいだけあげる |
固さ | ポタージュのようなとろとろ〜ヨーグルトのようなドロドロ |
離乳食初期の一食の量の目安
まだメインは母乳やミルクです。
離乳食を始めて1ヶ月頃の目安を紹介します。
【離乳食中期】7・8ヶ月…モグモグ期
離乳食初期の段階で食べ物を飲み込むことに慣れてきたら、離乳食中期に移行していきましょう。
ただし赤ちゃんがまだ食べることに抵抗があったり、嫌がるようなら無理して急ぐ必要はありません。
口をモグモグと動かして潰しながら食べることができるよう、豆腐くらいの固さにしてあげます。
すりつぶしだけではなく、潰す・刻む・とろみをつける、など調理方法にもバリエーションが生まれてきます。
頻度 | 1日2回(午前と午後の決まった時間に) |
目的 | 口の中で食べ物を潰せるようになる・いろんな味を知ってもらう |
母乳・ミルク | 赤ちゃんが欲しいだけあげる |
固さ | 舌で潰せる豆腐くらいの固さ |
離乳食作りに大活躍してくれるブレンダー。
普段の食事作りでも欠かせない存在になってくれます。
離乳食中期の一食の量の目安
離乳食中期では、まだ母乳やミルクがメインです。
【離乳食後期】9〜11ヶ月…カミカミ期
形があるものを食べられるようになるのが、離乳食後期です。
手づかみ食べを行うようにもなります。
母乳だけでは不足しがちな鉄分、ビタミンDなどは意識して与えていきたい食材です。
手づかみ食べが始まることで汚れることも増えますが、床に新聞紙をひいたり汚れてもいい服に着替えさせたり、赤ちゃんが楽しく食べられるよう協力してあげてくださいね。
頻度 | 1日3回 |
目的 | 歯茎で食べ物が潰せるようになる・食材同士を組み合わせたメニューも楽しめる |
母乳・ミルク | 授乳のリズムに合わせてあげる・ミルクは2回ほど |
固さ | 歯茎で潰せる固さ、バナナくらいが目安 |
離乳食後期の一食の量の目安
引き続き母乳やミルクが必要な時期です。
【離乳食完了期】12〜18ヶ月…パクパク期
手づかみ食べができるようになり、歯茎で食べ物を噛むことができるようになったらいよいよ離乳食完了期へ移行していきます。
この頃になると歩くようにもなり運動量も増えるため、食事量もぐっと増えます。
手づかみ食べが存分にできるよう手で食べやすいものを作るようにしましょう。
自分で食べる楽しさを知り、スプーンやフォークを使って食べることも覚えるようになってきます。
大人の食事からの取り分けもできるようになります。外出時も食べられるもののバリエーションが増えますね。
頻度 | 1日3回(足りないのなら補食(おやつ)をプラス) |
目的 | 自分で食べることに慣れる、幼児食への移行 |
母乳・ミルク | 離乳食からの栄養がメイン、徐々に卒乳へ |
固さ | 歯茎で潰せるハンバーグくらい |
離乳食完了期の一食の量の目安
離乳食からの栄養がメインになる時期で、この頃になると母乳やミルクは減っていきます。
卒乳に向けてステップを踏んでいきましょう。
離乳食から幼児食へ移行する目安は?
しっかり形のあるものも、モグモグと噛んで潰せるようになることが大切なポイントです。
また1日に必要なエネルギー・栄養素を母乳やミルクに頼らず離乳食から得られるようになったら「離乳完了」の目安となります。
ただし必ずしも卒乳していることが条件ではありません。まだまだ母乳やミルクを飲んでいても大丈夫。
また離乳食を食べないもしくは食べ過ぎるという場合、成長曲線から大きく外れるほど体重の増減があるという場合は、一人で心配になりすぎる前にぜひ医師や保健師に相談してみてくださいね。
まとめ
離乳食は赤ちゃんに、食事の楽しさを教えてあげる大切なステップ。
もちろん赤ちゃんによっては「今日は食べたくない」「この食材はイヤ!」と感じることもあり、うまくいかないことも多いでしょう。
周りと同じように進める必要はありません。
赤ちゃんの成長に合わせて、「食事って楽しい」と思えるよう、焦らず離乳食を進めてみてくださいね。